【ソウル28日聯合ニュース】世界同時不況の影響で、昨年に企業の収益性と財務健全性が大きく悪化したことが分かった。
 韓国銀行が28日に発表した「金融安定報告書(第13号)」によると、2008年上場企業(金融機関を除く)1600社余りを対象に分析した結果、昨年の韓国企業の売上高に対する営業利益率は5.9%と、前年に比べ0.7ポイント下落した。これは、商品を1000ウォン(約70円)分販売し59ウォンの利益を上げたことを意味する。売上高に対する純利益率も前年の6.0%から3.5ポイント落ち込み、2.5%を記録した。
 大企業は中小企業に比べ打撃が大きく、昨年の営業利益率は6.1%と、前年(6.9%)を下回った。世界市場の需要低迷で、電機電子、運送装備業種、海外受注の割合が高い建設業種を中心に営業利益が減少したのが原因だ。中小企業の営業利益率は3.2%から4.8%と、むしろ上昇した。ただ、売上高純利益率は同期間にマイナス1.4%からマイナス4.4%に落ち込んでいる。輸出企業を中心に、営業利益は増加したもののウォン安に伴い、外貨建て負債の評価損失やデリバティブ(金融派生商品)取引の損失が大幅に増えたためと分析された。
 自己資本比率や負債比率など、財務健全性指標も悪化した。昨年の大企業の夫妻李ひつは102.5%で、2003年(102.4%)以降、初めて100%を超えた。大企業の負債比率はここ数年間下落を続け2007年には82.6%に達したが、昨年は合併・買収(M&A)関連の借り入れと社債発行が増加し、再び上昇した。中小企業の負債比率も前年の69.1%から昨年は82.1%に上昇した。
 韓国銀行は、報告書で「金融負債が膨らむなか収益性と財務健全性が悪化し、営業活動を通じた現金創出能力も落ちており、企業の債務償還能力は低下した」と診断した。まだ企業経営関連で深刻な不安状況は現れていないとしながらも、「世界的な金融不安や景気低迷の余波で財務健全性が低い企業の債務返済能力が弱化し、倒産が増える可能性がある」と指摘した。
Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0