【ソウル23日聯合ニュース】政府は、北朝鮮が求めた開城工業団地に関する再交渉を南北対話再開の契機として活用するものの、現代峨山社員抑留問題と連係させ北朝鮮との会談を進めるようだ。
 政府当局者は23日、「南北接触で明らかになった北朝鮮の態度は、開城工業団地閉鎖という極端な選択よりは交渉の方に重きが置かれているとみえる。対話再開につながるよう、ようやく訪れた機会を活用するというのが政府の基本的な立場」と述べた。北朝鮮の要求が既存の合意と規定を無視した面もあるが、これを理由に北朝鮮側の提案を拒否すれば、開城工業団地閉鎖などの原因になりかねないため、すべての要素を慎重に検討した後、韓国側の立場を北朝鮮に伝えると明らかにした。
 また、現代峨山社員が25日間抑留されている上、面会も行われない状況が続けば、政府としては抑留問題を差し置いたまま、北朝鮮側と開城工業団地問題について協議するのは難しいとの見方を示し、事実上、社員抑留問題と開城工業団地当局間会談を連係させることを示唆した。
 政府の対北朝鮮消息筋は「今後、開城工業団地当局者会談が開かれる場合、北朝鮮側が提起した賃金、土地使用問題だけでなく、工業団地の出入りや滞在などについても同時に話し合うことになる」と述べた。
 一方、政府は北朝鮮側の提案に対応策を設けるため、同日午後に外交安保政策調整会議の実務会議を開催するなど、関係官庁間の協議に着手するとともに、現代峨山や開城工業団地入居企業の意見聴取にも取り掛かった。早ければ来週にも、北朝鮮側の提案に対する韓国側の立場を通知するとみられる。
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