【ロンドン31日聯合ニュース】主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)出席のため英ロンドンを訪問中の李明博(イ・ミョンバク)大統領は31日、今回のサミットでは財政支出拡大、不良資産処理、新興国と開発途上国に対する金融流動性支援に続き、格付け会社とタックスヘイブン(租税回避地)の管理など金融監督機能に対し明確に合意すべきだとの考えを示した。
 米経済専門チャンネルCNBCテレビとのインタビューで述べたもので、金融危機を克服し世界経済を助けるためすべての国が協調、賛同することが何より重要だと強調した。李大統領が管理・監督強化の必要性に言及したのは、これが初めて。

 李大統領は、韓国は1997年に起きた通貨危機の克服に成功しており、その経験をすべての国に伝え、分かち合いたいと述べた。韓国の経験をそっくり適用することはできないが、原則的にいくつかの事項はかなりの役に立つだろうと自信を示した。特に、不良債権処理について「不良債権を整理しなければ国際金融市場の滞りは解消できず、財政支出拡大を通じた実体経済の回復も難しい」と指摘。韓国は通貨危機当時、韓国資産管理公社を通じ不良資産を迅速に買い取り、その負担を金融機関の経営者、従事者、株主など全員が共有するようにし、道徳的な緩みを防止したと紹介した。これは不良債権整理を通じ、金融市場の資金の流れを改善する成功例だと自評した。

 保護貿易主義に関しては、1930年代の大恐慌では世界経済の回復が保護貿易主義のため遅延したが、今回は自国の産業保護のために保護貿易主義に回帰してはならないとの考えで皆が同意しているようだと述べた。その上で、世界貿易機関(WTO)規定違反でなくとも保護貿易主義とみなされる措置を取ることがないよう、スタンド・スティル(新たな貿易障壁の導入禁止)の履行状況をWTOが定期的に点検する報告書を提出することを提案するつもりだと明らかにした。

 このほか、韓国の貿易収支見通しにも触れ、年初から3月まで輸出は比較的安定を維持しており、年末には150億~200億ドルに近い黒字計上が予想されると述べた。今後の重点分野については、向こう5~10年はグリーン技術に集中するとし、基幹技術で世界経済のアップグレードに寄与するとの考えを示した。グリーン産業は韓国の重要な新成長動力だと説明した。

 オバマ米大統領の金融危機対処案に対する評価を問う質問には「ほかの選択はなく、できる限りの政策を打ち出したと考える」と答えた。オバマ大統領の政策は必ず成功しなければならないとし、「米国経済だけでなく世界経済の回復とも直結しているため世界中の人が成功を願っている」と強調した。


Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0