【ソウル27日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は27日、世界的な金融危機を克服するための方策について、「世界の指導者らが現在の危機に対する創造的な解決案を講じなければ、円滑な流動性創出を期待するのは難しい。すべての国が経済安定に向けあらゆる手段を動員すべきだ」と語った。
 「韓国はどうやって金融危機を克服したのか」をテーマにした、同日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルへの特別寄稿で述べたもの。来週の主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)では金融危機解決、とりわけ金融機関の不良資産処理に議論の焦点を合わせるべきだと強調した。

 李大統領は特に、1990年代末の金融危機を成功裏に克服した韓国は、全世界と共有できる貴重な教訓を持っているとし、6つの原則を提示した。まず、▼市場の信頼を回復するには、漸進的な措置より果敢で断固たる措置が必要で▼銀行の資本拡充と不良債権整理は相反するものではなく、2つの方式を同時に適用するのが肯定的な効果をもたらすことができ▼不良資産整理が政治的に受け入れられるなかで利害関係者らのモラルハザードを最小化することが重要――と明らかにした。また、▼不良資産整理対策は時限が明記された原状回復戦略とインセンティブを採択すべきで▼透明なプロセスで政府が不良整理を主導する一方、民間資本の積極的な参加を促し▼不良資産を処理する過程ですべての形態の金融保護主義が排除されるべき――と付け加えた。

 李大統領は、韓国はシステム面で重要な機関や資本拡充後に正常化が可能と判断された金融機関にだけ資本を投入したと述べた上で、銀行国有化自体が目的になってはならず、一時的な措置として行われるべきだと見解を示した。

 ウォールストリート・ジャーナルが外国首脳の特別寄稿を掲載するのは今年はこれが初めて。青瓦台(大統領府)側は「前回の金融サミットでStand Still(新たな貿易障壁導入の禁止)を提案し、今回のサミットでも首脳間合意に寄与するであろう李大統領のグローバル金融リーダーとしての役割に期待感を表したもの」と解釈した。
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