空港で支持者らにあいさつする鄭東泳氏=22日、永宗島(聯合ニュース)
空港で支持者らにあいさつする鄭東泳氏=22日、永宗島(聯合ニュース)
【ソウル23日聯合ニュース】4月の国会議員再選・補欠選挙に全州市徳津区からの出馬を表明した鄭東泳(チョン・ドンヨン)元統一部長官が22日午後、米国から帰国した。鄭元長官の出馬をめぐる民主党の内紛は、重大な局面を迎えることになった。
 丁世均(チョン・セギュン)代表をはじめとする党主流側が、選挙戦勝利に向けた「改革公認」を理由に、事実上、鄭元長官を党公認候補から排除することは避けられないとの方針を立てたなか、丁代表と鄭元長官は24日に会合し、談判を試みると伝えられた。丁代表は、全州市徳津区からの出馬は断念するよう勧め、仁川市富平乙からの出馬か、10月の再選・補欠選挙に出馬するよう求める考えだとされる。鄭元長官がこれを受け入れるが、離党した上で無所属出馬を強行する手段を選択するかが注目される。

 鄭元長官は、大統領選挙と国会議員総選挙で相次ぎ苦杯をなめ、昨年7月から米国に長期滞在していたが、12日に今回の選挙への出馬を宣言した。仁川空港で待ち受けた記者らに対し、鄭元長官は「経済も危うくなり、南北関係は崖っぷちに追い込まれ、民主主義と社会正義が決定的に後退するなど、すべての状況は逆向きに進んでいる」と指摘。これに対し力を尽くしている民主勢力の集結の場である民主党を助けるために帰国したと強調した。空港には、支持議員を初め民間支持団体の会員2000人余りが出迎え、熱烈に歓迎した。

 一方、丁代表は、鄭元長官の帰国に先立ち記者会見を行い「最も重要なのは、第1野党としての力量を育てることで、常に『先党後私』が重要だ」と主張し、四分五裂してはならず、党に力を添えるべきだと述べるなど、「党公認不可」の方向に重きを置いた。

 最近の世論調査では、民主党支持者の55.5%が、鄭元長官を全州市徳津区の民主党公認候補とすることに賛成しており、党内でも支持層が拡散していると伝えられる。こうしたなかで党重鎮らは今週から双方の仲裁を行う考えを示しており、劇的な突破口が見出されるかが注目される。

Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0