北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部報道官は9日午前3時ごろに出した声明で、20日まで実施される「キールゾルルブ」「フォールイーグル」期間中、東・黄海地区の南北管理区域(金剛山、開城工業団地)の安全を保証できないために「より厳格な軍事的統制を実施する」とし、軍通信を遮断することを明らかにした。また、北朝鮮の自主権と領土、領海、領空を侵犯する敵のわずかの敵対行為にも直ちに軍事的な行動で対応すると主張した。
北朝鮮が軍通信線を遮断し出入許可を出さないため、9日午前に京義線陸路を通じ訪朝する予定だった開城工業団地関係者ら726人が足止めされた。また、同日午後の時間帯3回にわたり帰還予定だった韓国人80人も戻れないでいる。北朝鮮が韓国人の自由な帰還を許可しない場合、開城工業団地などの韓国人が事実上孤立するのはもちろん、有事の際には抑留される可能性まで指摘されている。事態がさらに深刻な局面へと進む可能性も否定できない。
韓国政府は同日、統一部報道官名義の声明を通じ「諸般の南北合意に基づき開城工業団地と金剛山地区の出入と通信が円満に保障されるよう、北朝鮮が今回の措置を即刻撤回することを求める」と明らかにした。
一方、韓米は、現在韓国を訪れている米国のボスワース北朝鮮担当特別代表と韓国の外交・安保当局者らが相次ぎ会合を開き、今回の事態や長距離弾道ミサイル発射の動きなど北朝鮮の挑発に対する韓米協調策を協議した。ボスワース特別代表は「南北間の疎通増進は、朝鮮半島の非核化と緊張緩和に向けたわれわれの努力の核心要素」と述べ、北朝鮮の措置に遺憾の意を表明した。
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