講演するヒル次官補=3日、ニューヨーク(聯合ニュース)
講演するヒル次官補=3日、ニューヨーク(聯合ニュース)
【ニューヨーク3日聯合ニュース】6カ国協議で米国首席代表を務めたヒル国務次官補(東アジア担当)が、駐イラク大使に指名されると伝えられるなか、北朝鮮核問題から外れることを知らせる公の活動を初めて行った。
 ヒル次官補はニューヨークのアジア・ソサエティーで3日、「6カ国協議と持続的平和~北東アジアの次段階」をテーマに講演を行った。そのなかで「容易ではなく挫折するような状況も多かったが、われわれは明らかに作動するメカニズムを作った」と、これまでの核交渉を振り返った。ヒル次官補はこれまで米朝交渉や6カ国協議後にメディアと会見することはあったが、公に講演を行うことはほとんどなかった。アジア・ソサエティー関係者は「事実上、北朝鮮核問題と別れを告げる講演だ」と説明した。

 4年間にわたり米国首席代表として6カ国協議に携わり、誰よりも進行過程をよく知るヒル次官補は、北朝鮮に核を放棄させ経済的苦難解消を助け、最終的には6カ国協議の範囲内で米朝関係正常化などを話し合い、北東アジアの持続的平和を樹立することが、米国の利益においても重要だと述べた。特に、オバマ新政権について「6カ国協議を持続するだけでなく北朝鮮と積極的な対話をするものと確信している」と述べ、再び過去に後退してはならないと強調した。

 また、6カ国協議は2カ国・3カ国間でも論議ができる場だとし、北朝鮮との2カ国間はもちろん、米国、韓国、日本など3カ国間でも、6カ国協議の枠内でともに多くの仕事をしたと評価した。米国と中国間の関係も北朝鮮のおかげで良くなったと述べ、場内の笑いを誘う一幕もあった。その上で、6カ国協議を今後、東アジアのより広範囲な問題を論じる場にしていかなければならないと述べた。

 一方、対話相手としての北朝鮮については「完ぺきなモメンタム・キラー」と評し、毎回何かが成し遂げられ、次に向かおうとすれば「タイムアウト」を宣言すると述べた。


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