【ソウル27日聯合】ソウルに居住する低所得層が毎月20万ウォン(約1万2900円)ずつ、3年間で720万ウォンを貯蓄すれば、元利金約1700万ウォンを受け取れる福祉プログラムが導入される。ソウル市は27日、低所得層の貧困が子どもに受け継がれていくという悪循環を断ち切るため、こうした内容を骨子とする福祉プログラム「ソウル、希望ドリームプロジェクト」を進めると明らかにした。
 市は、年間の福祉予算が3兆ウォンを超えるものの、一回きりの現金支給式の福祉サービスが限界に来ているとの判断から、自活・自立意志のある低所得層に実質的な貧困脱出のチャンスを与えるプロジェクトを整えた。

 プロジェクトは、▼低所得労働者の資産作りを支援する「ソウル希望プラス通帳」▼緊急福祉事業の「SOS危機家庭特別支援」▼無担保の少額信用融資サービス「ソウル希望ドリームバンク」▼低所得層の教育資金支援に向けた「クムナレ通帳」――などで構成されている。これら事業には、低所得層を対象とした既存事業とは別途に2010年までに総額841億ウォンが投じられる。

 「ソウル希望プラス通帳」は、低所得家庭が毎月一定額(5万~20万ウォン)を積み立てれば、ソウル市や民間後援機関がマッチング方式により同額を追加で積み立てるプログラム。通帳は2~3年満期で運営され、預金者は最高720万ウォンまで貯蓄が可能だ。この場合、2倍の1440万ウォンの元金に利子を含め約1700万ウォンを受け取れる。ただ、通帳加入者は創業教育などの自活プログラムを履修する必要がある。来年は1500世帯を対象とし、2010年までに通帳加入世帯を2000世帯に増やす計画だ。

 「SOS危機家庭特別支援」は、突然の火災や事故で家庭が崩壊の危機に直面したものの、現行支援制度の資格要件を満たせず貧困層に転落しかねない家庭に対し、500万ウォン以内で現金を支援するもの。「ソウル希望ドリームバンク」は一般金融の融資を受けられない低所得層の労働者に、1000万ウォンを限度に低利で無担保信用融資を行う事業で、2010年までに約2600世帯を対象に支援する。

 「クムナレ通帳」は、乳幼児を抱えた低所得家庭が子どもの教育資金として毎月3万ウォンを積み立てれば、マッチング方式で3万ウォンを追加で積み立てるプログラムで、2010年までに4000世帯を対象に実施する。

 このほか、市は文化や芸術体験、学習機会の提供、社会的な雇用拡大など、プロジェクトの20事業を通じ低所得層の福祉の死角を減らす計画だ。

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