軽飛行機「AN-2」=9日、ソウル(聯合)
軽飛行機「AN-2」=9日、ソウル(聯合)
【ソウル9日聯合】軍内事情に詳しい消息筋が9日に伝えたところによると、北朝鮮が7日に黄海上で行ったミサイル発射実験には、軽飛行機「AN-2」が利用された。北朝鮮が兵力輸送用の航空機を利用しミサイルを発射したのはこれが初めて。軍当局はこれに注目し、同機を新たな脅威として分析しているという。
 この消息筋は、情報当局は北朝鮮が兵力輸送と落下傘部隊の降下訓練に使用しているAN-2からのミサイル発射にひとまず成功したとみていると話す。同機から核弾頭や化学弾頭、生物兵器弾頭を搭載したミサイルを発射する能力があることが今回、立証されたことになる。北朝鮮は、有事の際に低空から特殊戦部隊を浸透させることができるAN-2を約300機保有していると把握される。AN-2は最高時速250キロメートルで、1500キログラムの貨物と完全武装した特殊部隊員13人を輸送することができる。全長13メートル、幅は18.2メートル。

 また、軍当局は今回発射されたミサイルについて、対艦ミサイル「KN-01」を改造した空対艦ミサイルと推定していると伝えられた。KN-01は中国製「シルクワーム」を射程距離100キロメートル以上に改良したもので、長さ5.8メートル、直径76センチメートル、重さは2.3トン。

 北朝鮮は今回のミサイル発射実験に先立ち、今月15日まで黄海海上に航海禁止区域を設けたとされる。さらなる発射実験の可能性もありそうだ。

 軍消息筋は、北朝鮮・西海艦隊司令部所属戦隊が配備されている椒島近くの海域で、KN-01ミサイルとスティックス艦対艦ミサイル約10発の発射準備の兆しが確認されたと伝えた。これに対し国防部と合同参謀本部は、「情報事項であり、いかなる内容も確認に応じることはできない」としている。

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