全体会議のようす=16日、ソウル(聯合)
全体会議のようす=16日、ソウル(聯合)
【ソウル17日聯合】米国産牛肉は牛海綿状脳症(BSE)リスクから安全でないとの主張を報じたMBCの報道番組「PD手帳」に、重い懲戒が下された。
 放送通信審議委員会は16日の全体会議で、同番組が4月29日と5月13日に報じた「米国産牛肉、果たして狂牛病(BSE)から安全なのか」1・2編に対し、「視聴者への謝罪」制裁を議決した。「視聴者への謝罪」は、再許可に反映される放送評価で減点(マイナス4点)の要因となり、番組を通じ視聴者に制裁を受けた事実を告知しなければならない。

 同委員会はこの決定に際し、放送審議に関する規定第9条(公正性)2、3項、第14条(客観性)、第17条(誤報訂正)などを適用した。英語でのインタビューに対する誤訳で事実を誤認させた点は、規定第9条3項と第14条違反とみなした。また、米国の食肉加工システム、加工処理場の実態、カナダ産牛の輸入・飼料コントロール政策などについては、異なる見解があり得るにもかかわらず、米国消費者連盟や動物保護団体のヒューメイン・ソサエティー関係者のインタビューだけを報じた点などを審議規定第9条2項違反とした。このほか、誤訳と司会者の断定的表現などがBSEや変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に関する誤報に当たるにもかかわらず、すぐに訂正しなかった点などは規定第17条違反に当たると判断している。

 放送通信審議委員会は最終協議に先立ち、「PD手帳」が公正性・客観性関連の規定に違反したかどうかを見極めるため、公けの場で2時間半にわたり制作陣の意見を聴取した。

 一方、MBC関係者は「視聴者への謝罪」制裁が決定されたことに対し、まだ具体的な立場をまとめていないと述べ、17日の内部会議で再審を請求するかどうかを決めるとした。

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