解剖結果に関する会見=16日、ソウル(聯合)
解剖結果に関する会見=16日、ソウル(聯合)
【ソウル16日聯合】政府の合同調査団は16日、北朝鮮の金剛山地域で射殺された韓国人観光客パク・ワンジャさんの遺体解剖結果を説明する会見を開き、北朝鮮の見張りの兵士が遠距離から射撃したと把握されるものの、現場調査なしでは正確な射程距離を推定することは難しいと述べた。
 解剖を担当した国立科学捜査研究所のソ・ジュンソク法医学部長は、「解剖の結果、背中と尻の2か所で銃創が発見された。射程距離は、臓器の損傷状態などを総合すると遠射と判断される」と明らかにした。現場のさまざまな状況が分かればこれをつなぎ合わせ法医学的な再解釈が可能だが、現場調査が行われない状況では正確な射程距離は推定できないとした。

 死因については、貫通した弾丸で肝臓と肺が損傷し、多量の出血を起こして死亡したとの判断を示した。弾丸の痕跡は放射線検査と肉眼検査では発見できなかったが、射入口の大きさは2発とも0.5センチメートルで、実弾は5.5ミリと把握されると述べた。同研究所関係者によると、2発の前後関係は把握できない。1発は後ろから前へ、もう1発は体を横に、それぞれ完全に貫通したという。

 ソ部長はまた、組織学的な検査では特異疾病の所見はなく、精神科関連の薬物も含め薬物は検出されず、血中アルコールも全く認められなかったと説明した。

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