【ソウル16日聯合】現在、北朝鮮には1990年代中・後半の「苦難の行軍」期に似た飢饉(ききん)兆候はなく、韓国の一部北朝鮮支援団体が主張する「大規模餓死」の警告は誇張されたものだと、北朝鮮に常駐する西欧の外交官が伝えた。米国の自由アジア放送(RFA)が16日に報じた。
 匿名を要求したこの外交官は、欧州連合(EU)で対北朝鮮人道主義支援事業を手がける欧州委員会人道援助局(ECHO)の「最新未公開報告書」を引用しこのように述べた。平壌に常駐する外交官に回覧された同報告書は、北朝鮮住民が傾斜面から耕作地を作り食糧生産を増やしている上、食糧の半分近くを市場で購入していることから、食糧事情はさほど深刻ではないとの結論を出している。ただ外交官は、「北朝鮮の東北部では食糧供給が非常に不足したものと把握された」と話している。

 一方、大規模餓死の可能性を警告してきた対北朝鮮人権団体「良き友人」はこの報道に関連し、聯合ニュースの電話取材に対し「一部での現象は説明できるかもしれないが、北朝鮮全体の食糧難について説明するには力不足」と指摘。ことし20万人が餓死する危険は依然としてあると主張した。

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