【ソウル10日聯合】企画財政部は10日、経済動向報告書(グリーンブック)を通じ「輸出の好調にもかかわらず内需不振は続いており、原油価格急騰などの影響で物価上昇傾向も拡大している」と診断した。
 操業日数を考慮した5月の鉱工業生産は前年同月比11.6%増で、輸出好調が内需委縮を補完し増加を維持しているものの、5月の消費財販売は増加幅が鈍化し、同3.1%の増加にとどまった。設備投資推算は半導体装備など機械類投資が弱く2.5%減少し、不振が深刻化している。就業者数も増加の動きが大きく鈍り、前年同期に比べ18万1000人増えるにとどまった。景気先行指数の前年同月比と景気動向指数の循環変動値はそれぞれ6か月連続、4か月連続で下落した。製造業在庫出荷循環も4か月間、景気鈍化領域に入ったままだ。

 ただ、6月の輸出は新興開発国と資源大国に対する輸出の好調が追い風となり、前年同月より17.0%増加した。5月の経常収支は昨年12月から6か月連続で赤字が続いている。ウォン安などの影響でサービス収支が改善されたものの、貿易収支は原油価格の上昇で黒字規模が大きく縮小したため。6月の消費者物価指数は国際原油価格・穀物価格の上昇で前年同月比5.5%上昇した。企画財政部は、庶民生活の安定とエネルギー節約努力の強化に政策の重心を置く必要があると指摘している。

Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0