比較対象は、狭い国土で高密度の都市開発と交通計画が進められている点で韓国と交通環境が比較的類似した日本、英国、フランス。環境性(汚染度)、交通安全性(交通事故)、移動性(道路渋滞)の3つの持続可能性交通指標で、韓国はいずれも劣悪な水準だった。
環境性では、2003年ベースで、1人当たりのCO2排出量は同水準だったものの、国内総生産(GDP)に対する二酸化炭素排出量(CO2/95ドル)は英国が0.095キログラム、日本が0.043キログラム、フランスが0.075キログラムだったのに対し、韓国は0.140キログラムで、2~3倍に達する。
交通安全性では、人口10万人当たりの交通事故死亡者数を示す交通事故死亡率が、2005年ベースで英国は5.38人、日本は6.65人、フランスは9.16人にすぎないのが、韓国は13.65人と、1.5倍~2.5倍の数値を示した。
移動性では、都心の車両の平均速度を2006年ベースで比較した結果、ソウルは1時間当たり14.9キロメートルにとどまったのに対し、ロンドンは16.7キロメートル、東京は17.5キロメートル、パリは15.9キロメートル。都市鉄道の速度(2002年基準)でもソウルが1時間当たり33.5キロメートルだったのに対し、ロンドンは59.0キロメートル、東京は64.1キロメートル、パリは53.2キロメートルとなっている。
チャン研究員は、「韓国の交通部門の持続可能性は先進国に比べ顕著に低い水準」だと指摘。その上で、脱温暖化という目標を達成するには道路供給中心の交通政策から脱し、国レベルで公共交通手段中心の交通体系へとパラダイムを転換する必要があると主張した。
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