【ソウル4日聯合】韓国を経由し、大量の麻薬原料物質をアフガニスタンの武装勢力・タリバンに供給しようとした密輸組織が警察に摘発された。
 警察庁国際犯罪捜査隊は4日、アヘンをヘロインに製造する過程で用いる原料物質の無水酢酸を海外に密輸出しようとした容疑(麻薬類管理に関する法律違反など)で、アフガニスタン人ら2人に対する拘束令状を申請した。

 警察によると、2人は日本で4000万ウォン(約406万円)余りで購入した無水酢酸12トンを京畿道安山の工場でエンジンオイルに偽造し、イラン経由でアフガン西南部のニムローズに密輸出しようとした疑いが持たれている。このアフガニスタン人は無水酢酸をタリバンに渡そうとしたことは認めているものの、自身はタリバンの組織員ではないと主張しているという。

 警察はまた、同じ手口で膨大な量の無水酢酸を密輸出した容疑でドバイで逮捕されたパキスタン出身の韓国国籍所持者を近く送還する予定のほか、共犯6人に対しても調べを進めている。逃走した共犯3人に対しては国際刑事警察機構(インターポール)を通じ国際逮捕手配書を発行することにした。この組織は昨年4月から今年3月まで5回にわたり、合計50万トン分の無水酢酸を過酸化水素水と偽りパキスタンなどに密輸出した疑いがもたれている。

 警察関係者は、無水酢酸を米国や日本など生産国からアフガンに輸出するには規制が厳しいが、韓国は麻薬清浄国の地位を認められているため、韓国を経由することで国際的な監視の目を避けようとしたようだと話している。

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