【ソウル29日聯合】国際原油価格の高騰を受け、政府は来月初め、黒字から赤字に修正した今年度貿易収支見通しを発表するようだ。上半期の貿易収支は11年ぶりに赤字転落すると予想されており、国際原油価格も当初の見通しとは異なり急騰が続いていることから、通年の貿易収支は赤字を出す可能性が高い。政府は昨年末時点で今年の貿易収支見通しを130億ドルの黒字としていたが、これは中東産ドバイ油価格で1バレル当たり71ドルと仮定しての見通しだった。
 知識経済部と関税庁が29日に明らかにしたところによると、年初から今月20日までの輸出の累計は1988億2339万ドル、輸入は2095億2033万ドルで、106億9694万ドルの貿易収支赤字と集計された。今年の月別の貿易収支は、1月が39億1595万ドル、2月が13億1257万ドル、3月が9863万ドル、4月が2億1390万ドルと赤字が続いた後、5月は9億2028万ドルの黒字に転じたが、6月は再び赤字を計上する可能性が高く、上半期としても貿易赤字は避けられない。

 こうした貿易収支悪化の原因が国際原油価格の上昇だ。今年は5月までの原油輸入額が351億7400万ドルと、前年同期比58.9%増加した。輸入量は減ったが金額は大幅に増えた。原油1バレルの輸入単価は、1月の88.86ドルから2月以降は90ドル台で上昇を続け、5月には109.43ドルに達している。

 知識経済部は来月1日に6月と上半期の輸出入統計を発表、2日には主要輸出企業代表との懇談会を開き、今年の貿易収支見通しの修正値を発表する予定だ。同部関係者は、通年で赤字を記録する可能性も排除していないと話す。政府は、1バレル当たりの国際原油価格がドバイ油基準で年平均100ドルを超えれば貿易収支赤字は避けられないと予想している。その場合、韓国は通貨危機が発生した1997年に赤字84億5217万ドルを記録して以来、11年ぶりに貿易収支が赤字に転落することになる。

Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0