竜仁の冷凍倉庫での検疫作業のようす(写真共同取材団)=27日、ソウル(聯合)
竜仁の冷凍倉庫での検疫作業のようす(写真共同取材団)=27日、ソウル(聯合)
【ソウル27日聯合】米国産牛肉に対する検疫が約9か月ぶりに再開された。国立獣医科学検疫院は27日午前、京畿道の竜仁(4か所)、広州(4か所)、利川(1か所)にある9つの倉庫にそれぞれ検疫官を派遣し、各倉庫に事前配置された管理獣医師とともに検疫作業を開始したと明らかにした。
 この日の検疫は、昨年10月に背骨が発見され検疫が中断した後、京畿道内の12か所の倉庫に保管されている米国産牛肉約2000トンのうちの一部が対象。検疫官と作業者らは25~27キログラムの冷凍肉が入った箱をエックス線検出器に通し、背骨などの異物が含まれていないか確認した。この段階で骨が発見されればその箱は検疫不合格措置となり、返送または破棄される。また、3%にあたるサンプルを抜き出し中身と包装表示を見比べる一方、8~9か月に及ぶ保管期間中も冷凍状態が維持されたか、温度を測定した。

検疫が本格的に再開されたことから、今後は検疫申請が相次ぐと予想される。首都圏の検疫倉庫と釜山港のコンテナヤードにとどめ置かれている米国産牛肉5300トンは57の輸入業者が米国から輸入したもので、検疫院によると26日までに5業者から13件の検疫申請があった。

 検疫申請の受け付け、検疫官による検査、合格証の発効、関税納付という一連の手続きは通常3~4日を要するため、この日の検疫対象は来週初めには市中に出回ることになる。ただ、全国民主労働組合総連盟(民主労総)など米国産牛肉輸入に反対する側が検疫倉庫前に集まり出荷阻止の実力行使に乗り出していることから、検疫を終えても輸入業者への引き渡しが遅れる可能性は否定できない。

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