硬い表情で高裁から出てくる鄭会長=3日、ソウル(聯合)
硬い表情で高裁から出てくる鄭会長=3日、ソウル(聯合)
【ソウル3日聯合】不正資金を捻出(ねんしゅつ)し数百億ウォンに上る会社の資金を横領した容疑などで起訴され、1審で実刑宣告された現代・起亜自動車グループ会長の鄭夢九(チョン・モング)被告が、破棄・差し戻し審でも執行猶予を言い渡された。
 ソウル高裁は3日、特定経済犯罪加重処罰法上の背任および横領などの容疑で起訴された鄭被告の破棄・差し戻し審宣告公判で懲役3年、執行猶予5年を言い渡すとともに、300時間の社会奉仕を命じた。高裁は「横領金額が約700億ウォン(約72億円)、背任額が1500億ウォン余りと巨額で、犯行が長期にわたり組織的に行われ、被告が(会計帳簿に記載されていない)簿外資金を任意に使用するなど会社制度の根幹を揺るがす恐れがあるという点で非難の可能性が高い」としながらも、横領額の大部分を会社の業務と関連して使うなど、個人的利益の追求ではなく社会的状況と慣行の中で企業生き残りのために使ったものとみえると判断した。

 鄭被告は1審で懲役3年を、控訴審では懲役3年、執行猶予5年と、8400億ウォンの社会貢献基金の出資約束履行および講演・寄稿の社会奉仕命令を言い渡されたが、大法院(最高裁判所に相当)が4月に社会奉仕命令が違法だとしてソウル高裁に事件を差し戻した。

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