【ソウル30日聯合】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は30日付の論評で李明博(イ・ミョンバク)政権の対北朝鮮政策を項目ごとに批判し、「実用主義などではいつまでも北南関係は解決できない」と主張した。同紙は2000年以降、数多くの論評を発表しているが、主な内容は日本やハンナラ党を非難するものだった。今回は4月1日に次ぎ2度目の現政権を狙った内容で、李大統領就任100日を来月3日に控えてのことで注目される。同紙論評は朝鮮労働党の公式の立場をまとめているもので、今後、北朝鮮の韓国に対する各種認識や政策に反映されるものと思われる。
 論評は、李大統領を実名で名指し「実用主義を掲げるのは北南関係の根本性格と現実を無視しすること」だと主張した。南北関係は同族間の統一を目指す特殊なものであり民族内部の問題だとし、国と国の間の関係のように扱い実用主義を適用するのは犯罪的暴挙だと非難した。

 李大統領の掲げる対北朝鮮政策「非核・開放・3000」構想については、だれの変化だ人権だと言いながら南北の思想と理念、体制の対決を悪らつに追求していると規定し、韓国の現保守執権勢力は、この構想が、欧の体制変化と崩壊を導くため米国が使った手段を模したものだということを隠していないと主張した。

 経済協力4大原則に関しては、南北関係におけるすべての問題を自分たちの国益で秤にかけ、南北間の合意事項や南北首脳宣言に対しても国益に合わなければ履行を中断すると公言していると指摘した。南北共同宣言と南北首脳宣言で明示しているように、南北関係は民族協同の利益を優先とし統一思考的なものであり、南北協力事業も疎通と相互扶助に基づく共利共栄が基本原則でなければならないと反発した。厳格な相互主義を叫びながら、北朝鮮が核を放棄し開放するまでは南北関係の進展はないとし、協力事業も一方的な提供はしないと騒いでいるとし、それこそ南北関係の基本原則と南北協力事業の崇高な目的を無視していると主張した。

 北朝鮮に対する人道支援についても指摘し、同族に対する人道主義事業までそろばんをはじき政治的付随条件や代価をつけるのは、人間の初歩的な道義さえも捨てた冷血漢、金以外は知らない醜い人間だということを暴いていると非難した。

 論評は、対北朝鮮問題から統一部の縮小、外交通商部の強化、李大統領の韓米関係優先論まで言及しながら、「北南関係を対外関係に従属させようとしている。対外関係はどこまでも自己の民族の利益を守るためのものであり、いかなる場合にも民族の問題の優位に置くことはできない」と主張した。

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