談話を発表する李大統領=22日、ソウル(聯合)
談話を発表する李大統領=22日、ソウル(聯合)
【ソウル22日聯合】李明博(イ・ミョンバク)大統領は22日、米国産牛肉と韓米自由貿易協定(FTA)問題に関する国民向け談話を発表した。

牛肉問題では政府が国民に十分な理解を求め、意見をまとめる努力が不足していたと述べ、「国民の心をくみ取ることをおろそかにしていたという指摘を謙虚に受け止める。国民の皆さんに申し訳なく思う」と遺憾を表明した。これまでの国政初期の不足点はすべて自身の責任だとし、自身と政府はこれを機に心機一転し、経済再生と雇用創出にまい進すると約束した。

 また、多くの国民が新政府の国政運営を懸念していることは承知しているとした上で、畜産農家の支援対策作りに熱中していた政府としては、いわゆる「狂牛病怪談」の拡散に困惑していると述べた。何よりも自身が心血を注ぎ復元した清渓川広場に幼い学生たちまでが抗議集会に参加している姿を見て胸が痛んだと、心境を明かした。

 李大統領は、国民の健康は何ものとも変えられるものではないという政府の方針は確固たるものだと強調した。政府は米国との追加協議で、輸入牛肉の安全性が国際基準と合致していること、米国人の食卓に上る牛肉とまったく同じだということを文書を通じ保障を受けたと説明し、国民の健康を脅かす状況が発生すればただちに輸入を中断する主権的措置も明文化したと強調した。また、これを機に食品安全を先進国水準に引き上げられるよう、あらゆる措置を講じると述べた。

 韓米FTA批准に関しては、世界経済が危機を迎えている時こそ韓国経済の体質を強化し徹底した準備を整え、早期に危機を機会に作り変えなければならないと主張した。国会の会期も任期も残すところ数日だが、与党・野党を超え民生と国益のために英断を下すことをお願いしたいと呼びかけた。

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