【釜山16日聯合】韓国漁船2隻が日本の排他的経済水域(EEZ)を侵犯したかどうかをめぐり、16日に南海で韓日の警備艇がにらみ合う事態が約6時間半続いた。釜山海洋警察署によると、問題となった釜山船籍の底引き網漁船「97セジン号」(134トン)の全地球測位システム(GPS)装備や電子海図などを分析したところ、日本側EEZを侵犯しなかったことが確認され、日本側もこれを認め午後8時20分ごろに日本領海に戻った。
 海洋警察は同日午前11時55分ごろ、97セジン号の船長から「日本の海上保安庁の警備艇に追われている」との連絡を受け、1500トン級の警備艇を現場に派遣、午後1時45分ごろ漁船を見つけた。しかし、約10分後に日本の海上保安庁の巡視船が追いかけてきて、韓国の海洋警察の警備艇6隻と日本側の巡視船4隻でにらみ合いが始まった。もう一隻の98セジン号は韓国警備艇の保護を受けたが、97セジン号は韓国警備艇と日本の巡視船3隻の間に挟まれ、事態が解決するまで動けなかった。同号には検問のために日本海上保安庁の職員10人余りが乗り込んでいたが、韓国海洋警察関係者も乗船して共同調査が行われた。

 日本側は97セジン号が日本側EEZを1マイルほど侵犯し、検問のために乗船した海上保安庁職員を乗せたまま韓国側EEZ内に逃走したと主張した。しかし、GPSや電子海図、操業日誌などを確認した結果、同号が両国のEEZ境界から韓国側に0.6マイル海上にいたことが確認された。日本海上保安庁は巡視船に表示されたレーダー映像とビデオ撮影画面を資料として提示したが、97セジン号の位置を正確に示すことはできなかったようだ。海洋警察は午後7時ごろ、釜山海洋警察を訪れた日本の領事にこうした事実を示し、領事は日本政府に対し海洋警察の説明を報告するとともに事態を終わらせるよう建議したとされる。

 海洋警察関係者は、同様のケースが再び発生しないよう韓日当局で協力することにしたと話している。

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