資料を手に韓国入りしたソン・キム朝鮮部長ら=10日、板門店(聯合)
資料を手に韓国入りしたソン・キム朝鮮部長ら=10日、板門店(聯合)
【ソウル10日聯合】北朝鮮と核申告問題を協議していた米国務省のソン・キム朝鮮部長一行が10日午前、核関連資料が入ったボックス7箱を手に韓国入りした。駐韓米国大使館側はソン・キム部長がソウルに到着した後、国務省のファクトシートを通じ、北朝鮮から受け取った資料は1万8000ページに達すると明らかにした。資料には、寧辺5000キロワット原子炉と使用後の核燃料棒再処理施設に関する1986年以降の運行記録が記されているという。
 これにより、原子炉の稼動状況とこれまでに行われた再処理状況を追跡できるものと期待される。専門家らは、北朝鮮が1990年代初め、2003年、2005年と3回にわたり使用後核燃料棒の再処理を行い、最大50キログラムに達するプルトニウムを生産したものと分析している。

 北朝鮮はまた、ソン・キム部長らに30~31キログラムのプルトニウム抽出を申告し、稼動日時などを分析するよう促したという。北朝鮮は昨年11月にも30キログラムほどのプルトニウム抽出を申告したとされる。北朝鮮事情に精通した複数の外交消息筋によると、北朝鮮は、30~31キログラムに達するプルトニウムの一部は2006年の核実験で使用したと述べるなど、プルトニウムの用途や状態についても説明したという。

 一方、北朝鮮が近く6カ国協議議長国の中国に提出する核申告書は40~50ページほどとなり、▼プルトニウム抽出量▼プルトニウム抽出プロセスと直結する核施設の稼動日時▼核活動関連施設のリスト――が記載される見通しだ。

 米国は北朝鮮から受け取った資料を検討し、プルトニウム生産量に対する1次検証が終われば6カ国協議を再開、北朝鮮の公式申告書提出と並行して米国のテロ支援国指定から北朝鮮を解除する手続きに入るものとみられる。


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