ソウルの聖火リレーのようす。警察が、北京五輪反対集会を開いた韓国市民団体に近寄ろうとした中国人らの行く手を阻んでいる(聯合)
ソウルの聖火リレーのようす。警察が、北京五輪反対集会を開いた韓国市民団体に近寄ろうとした中国人らの行く手を阻んでいる(聯合)
【ソウル29日聯合】北京オリンピックの聖火リレーの過程で起きた暴力行為と関連し、政府当局が違法行為を行った中国人を探し出し、刑事処罰のほか、強制出国させる方針を固めた。検察と警察、国家情報院、外交通商部、労働部などの政府当局者らが29日、ソウル中央地検で関係機関緊急会議を開き、聖火リレー当時に起きた暴力事件への対処を話し合った。
 当局者らは、事件発生現場近くの防犯カメラや市民から寄せられた映像などを分析し、暴力を振るった人物を徹底的に探し出して厳正に処罰することにした。特に中国人の場合、韓国人が同様の行動を取った際と同じ刑事処罰水準を適用することで、韓中間の外交摩擦を未然に防ぐ考えだ。

 暴力行為の加担者は大部分が留学生とされ、政府は立件され罰金または執行猶予刑を宣告された後ででも強制出国措置を取るなどの処分を下すことを決めた。ソウルでの聖火リレーでは、あちこちで負傷者が出たものの、捜査機関により検挙された中国人は留学生1人だけだという。

 一方、この日午前に行われた閣議では、韓昇洙(ハン・スンス)首相が「外国人の集団暴力事件については法と原則に基づいて処理するのがよい。今回のことで国民の自尊心が相当に傷ついた側面があるだけに、国民の自尊心を回復できる法的、外交的措置を取るべきだ」と話している。


Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0