冒頭発言を述べる李明博大統領=31日、ソウル(聯合)
冒頭発言を述べる李明博大統領=31日、ソウル(聯合)
【ソウル31日聯合】李明博(イ・ミョンバク)大統領は31日、未来成長産業のひとつに挙げている金融産業を、規制緩和と民間主導により躍動的にできるようにすべきだとの考えを示した。金融監督院で開かれた金融委員会の業務報告での冒頭発言で述べたもの。韓国の金融産業は長い間「金融機関」と呼ばれ権力機関の役割をしており、国民も公職者も数十年間、「金融産業」と呼ぶ人はいなかったと指摘し、金融部門での改革の必要性を示した。
 李大統領は、これまで金融活動の基本は徹底した担保を確保するか、徹底した官治に頼るかの2種類だったと指摘、このため経営不良があり、多大な国家的損失を被ってきたことも事実だとした。その上で、金融が変われば金融産業自体が変わることになり、一般企業も変わることができると強調した。特に官治を排して民間主導で金融産業を大きく興そうというのが新政権の目標だとし、金融産業を通じて雇用を創出し、実体経済そのものに躍動性を得られるようにすべきだとの考えを示した。

 また、政府組織改編を通じ、何よりも先に金融に関する規制をなくさなければならず、そうすることで金融産業みずからが発展し、実体経済に躍動性を与えることができると述べた。金融が規制をまずなくさなくてはならないという点で果敢な変化を要求し、金融監督の面でも過去の慣行を徹底して排除すべきだと指摘した。さらに、金融監督は多くの問題点を持っており、その慣行と形態を真に改革すべきだとしながら金融委員会の徹底した変化を要求すると繰り返し求めた。

 一方、世界的な金融危機と関連しては、世界の金融市場は非常に混迷としているとし、金融市場の動向を綿密に見守り、国際市場の動向を徹底して分析しながら対策を立てる先制的な管理が必要だと述べた。

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