金会長の遺体安置所で遺族を慰める朴元代表=27日、亀尾(聯合)
金会長の遺体安置所で遺族を慰める朴元代表=27日、亀尾(聯合)
【亀尾27日聯合】慶尚北道亀尾市の朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の生家で26日に起きた生家保存会会長殺害事件を捜査している亀尾警察署は27日、「偶発的な単独犯行とみられる」との見方を示した。警察は、容疑者の男が潔癖症と言えるほど普段から周りの整理や掃除に執着しており、生家でごみを拾っていたところで犯行に及んでいることから、非正常的な行動による犯行とみているが、他の意図があった可能性についても調べを進めている。
 警察によると、容疑者の男は26日午前0時ごろに生家を訪ねたのち、午後4時30分ごろに再度生家を訪れた。容疑者は生家周辺でごみ拾いをしていたが、生家保存会の金載学(キム・ジェハク)会長に閉館時間なので退出するよう求められ、瞬間的に怒りを感じて暴行した。男は暴行により失神した金会長を館内のテーブルに寝かせ、館内にあったくわで金会長の頭、首、胸などを刺し殺害した。男は金会長の服を脱がせ、血の着いた自分の服をごみ箱に捨て、裸のまま館内にいたが、目撃者の通報を受け駆けつけた警察官に取り押さえられた。金会長は当時、小切手と現金合わせて797万ウォンを持っていたが、男は金には手を付けていなかった。

 男は一人暮らしで、周囲の人は普段からおとなしい性格でおかしなところはなかったと話している。ただ、自分の車をごみひとつなく管理しており、勤め先でも床掃除のあとに足跡をつけられるとすぐに水ぶきするなど、潔癖症的な行動をみせていたという。

 男は犯行当時の状況について、「生家の周りでごみ拾いをし、良いことをしているのに出て行けと言われカッとなった」と供述している。このため警察は、偶発的な単独犯行との見方を強めている。一方で、25日に朴元大統領の娘の朴槿恵(パク・クネ)ハンナラ党元代表が生家を訪れた翌日の犯行であることもあり、犯行動機には疑問が残っている。

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