【ソウル26日聯合】北朝鮮当局が、市場で商売ができる女性の年齢を50歳以上に制限したことから、今月初めに北朝鮮・清津で1万人を超える女性が商売ができるよう求める集団抗議を行ったもようだ。北朝鮮の人権状況をウォッチする人権団体「良き友人」がニュースレターで伝えた。
 同団体によると、3月から北朝鮮全域で市場に対する取り締まりが本格化し、清津市の各市場管理所が3月3日に年齢制限に引っかかる女性を追い出そうと販売台を市場の外に撤去したのが集団抗議の起爆剤になった。北朝鮮当局は昨年下半期に、30代以上、40代以上、45歳以上と、市場で商売できる女性の年齢制限を引き上げ、昨年には50歳以上まで制限が上げられ、若い女性の商売を禁止し取り締まりも強化している。このため女性らは、わいろを渡したり、高齢の女性とともに商売するなどしてしのいでいたが、 販売台を撤去されるという強硬措置が取られたことから憤怒が極限に達したという。

 また清津市関係者の話として、販売台が撤去された翌日、各市場に数百人から数千人の女性たちが続々と集まりはじめ、全体では1万人を超えたと伝えている。女性らは市場管理所を訪れ、「コメを寄越せ」「お前たちだけ食べているのか。われわれも食べていけるよう商売をできるようにしろ。そうでなければ配給を出せ」など抗議した。集団抗議により一時は緊迫した状況になったが、保安当局は鎮圧には乗り出さなかったという。清津市関係者は「これを鎮圧すれば本当の暴動が起きる。女性たちがけがでもすれば労働者たちが立ち上がり大変なことになる」とし、だれも手を出せなかったと話している。

 女性たちは解散したのち、翌5日にも各市場に集まったため、清津市は労働局名義で年齢制限措置を解除した。この事件と関連し、朝鮮労働党は9日までなにも指針を出さなかったが、11日になり年齢制限に引っかかる女性をすべて工場や企業に配置するとの方針を再確認し、清津市にもこの指針を必ず貫徹するよう指示を出したという。

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