【ソウル7日聯合】戦争放棄を定めた日本国憲法第9条の改正反対運動を行う団体、「ピース9」の活動家らが7日、運動の支持と連帯を訴えるため韓国を訪れた。訪韓は、司祭や修道士らによる韓国宗教団体「イエスサリ共同体」の招きによるもの。「ピース9」代表を務める日本カトリック正義平和協議会の松浦悟郎会長をはじめ、活動家6人は11日まで韓国に滞在する。
 松浦会長は7日の記者会見で、「憲法第9条は戦争をなくす努力を続けてきた世界の願いが盛り込まれている」と述べた。特に9条2項は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と定めているが、日本政府は自衛や国際共助という名目の下、「軍」という言葉を盛り込みたい考えだと主張し、そうなれば日本だけでなくアジアや世界にも影響が出ると強調した。それだけに、歴史的に深い関係を持ち、距離的にも近い韓国と連帯のチャンスをうかがっていたところ、今回の招請で一歩を踏み出すことができたと話している。

 一行は、8日には「憲法9条とアジア平和」をテーマに講演会を開くほか、10日には韓国カトリック正義平和委員会の訪問、鄭鎮ソク(チョン・ジンソク)枢機卿の表敬訪問なども予定している。松浦会長は「韓国と日本では事情が違うが、平和をめざす精神は共有できるはず。ピース9の運動が韓国の教会全体にアプローチするきっかけになれば」と期待を示した。

 「ピース9」は3人で1組のグループを作り、自主的に講演会を開催したり、市民グループに混じって活動している。現在日本国内に約4000人の会員を抱え、韓国にもいくつかのグループがあるという。3人1組としている理由について松浦会長は、「誰からも指図されず、自立して行動できる人数」と説明した。9条を深く考えることで、心から平和を望む自立心が育ち、軍国主義に傾きがちなテロなどの有事が発生した際にも、これに歯止めをかけられる人々が増えればと話している。


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