英ロンドンに駐在する北朝鮮大使館は同日、聯合ニュースの電話取材に対し、来年初めをめどにエリック・クラプトンの平壌公演を進めていると明らかにした。9月に予定されている北朝鮮国立交響楽団の英国公演に対する返礼という形での開催だが、エリック・クラプトンが一般のミュージシャンという点が、クラシック楽団のニューヨークフィルによる公演をはるかに凌ぐ衝撃を与えている。
北朝鮮がこのように積極的に音楽交流に乗り出しているのは、北朝鮮が変化しつつあることを国際社会に誇示するためと分析される。変化はニューヨークフィル公演にも表れており、北朝鮮は公演に合わせ、平壌市内の反米広告物を大挙撤去したとされる。また、公演での米国の国歌演奏を許可し、会場となった東平壌大劇場前に米国旗の星条旗も掲げたほか、公演のようすを北朝鮮メディアを通じ生放送した。
一方、米国もこうした北朝鮮との文化交流を拡大していく可能性を否定していない。ホワイトハウスは26日、ニューヨークフィル公演に対し「公演は公演というだけ」と政治的な意味を持たせなかったものの、こうした文化交流を今後も実施する可能性はあると述べた。ブッシュ大統領は、昨年10月に国務省が発表した人身売買報告書を土台に、北朝鮮への制裁を強化するとしながらも、米朝関係改善に向けた教育・文化交流プログラムに対しては、例外的に予算を支援することを決めている。
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