北朝鮮の住民22人が8日に2隻の小型ゴムボートで黄海・延坪島付近の韓国側海岸に漂流したのに対し、関係当局が調査を行った上で当日夕方に北朝鮮に送り返していたことが明らかになった。情報当局関係者が16日、こうした事実を認めた。当局の調べでは北朝鮮住民はカキ採取のため海に出ており潮流のために韓国側に流されたが、北朝鮮に戻ることを希望したためすぐに板門店を通じ送り返したという。黄海南道康リョン郡登岩里の海岸地域に住む15家族で、男性8人、女性14人だった。
 漁をしていた北朝鮮住民が韓国側まで南下するケースはこれまで何度もあったが、このように大人数が一度に南下したのは異例だ。そのため、韓国亡命の可能性を指摘する声もあったが、国家情報院は16日に発表した資料で、「調べで彼らは、単に遭難しただけで帰順したのではないとし、家族がいる北朝鮮に送り戻すよう強く要求した」と明らかにした。北朝鮮住民はカキ採取で金を稼ごうと、旧正月期間に当局の漁船出入港統制が緩んでいた点をつき、7日午前7時30分ごろに動力船が引くゴムボート2隻に分乗し5キロメートルほど離れた島に向かった。しかし同日午後に帰港する途中、動力船がエンジン故障で浸水する別の船舶を救助しに行っている間に潮に巻き込まれ漂流したものだと説明した。

Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0