6カ国協議で米国首席代表を務めるヒル国務次官補が、北朝鮮による核開発計画申告が依然として進展をみせていないものの、協議合意に基づく北朝鮮への2回目の重油支援は実施するとの考えを示した。米上院外交委員会での聴聞会で6日(現地時間)に述べたもの。
 ヒル次官補は、北朝鮮核問題の2段階合意のうち、核施設無能力化は大半が履行されたものの、ウラン濃縮計画と核拡散活動疑惑に関する申告は未だに問題として残っていると説明した。北朝鮮はウラン濃縮計画疑惑を解明するため、関連のアルミニウムチューブを米国側に提示したが、このチューブを核開発計画以外の用途に使用したという北朝鮮の解明は信じ難いと指摘している。その上で、北朝鮮の「完全かつ正確な」核申告を今でも待っていると強調した。プルトニウム申告については、米国は物量だけでなく抽出データまでを要請したとし、北朝鮮が物量を申告する場合、こうしたデータを基にした具体的な検証作業が必要だと述べた。

 ヒル次官補は、このように北朝鮮の核申告問題が特に進展を見せていないものの、6カ国協議合意に基づき、今週から重油の船積みを始めると明らかにした。米国は昨年10月に1回目の重油4万6000トンを北朝鮮に提供している。

 ヒル次官補はまた、聴聞会後に記者らと会った席で、国務省のソン・キム朝鮮部長が先月末に訪朝したことで核申告に対する進展はあったかとの質問に対し、「建設的な協議があったものの、核申告がいつ行われるかは分からない」と答えた。続けて、北朝鮮が6カ国協議合意に従い完全かつ正確な核申告を履行すれば、関係正常化や朝鮮半島平和体制の構築、北朝鮮の国際金融体制への復帰、北東アジア安保協力体制の形成などが実現するものと期待を示した。

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