ライス米国務長官が来月25日の李明博(イ・ミョンバク)大統領就任式に米政府特使として出席することを機に、北朝鮮を訪問する可能性が出ており、動向が注目されている。北朝鮮の核問題と関連した懸案に精通した複数の外交消息筋が明らかにしたもので、核開発計画の申告をめぐり長期にわたりこう着状態となっている核問題の局面打開のため、北東アジア歴訪期間に訪朝する可能性があるという。
 ライス長官は先月22日にカナダを訪れた際、北朝鮮の核問題と関連し「いまはとても重大な局面にあり、北朝鮮が正確な核申告をしてくれることを期待している」と強調している。また、AFP通信とのインタビューでは、自身の訪朝について「想定できないことはなにもない」と可能性は排除しなかった。

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 ある消息筋は「北朝鮮がライス長官の北東アジア歴訪以前に核開発申告と関連して進展した内容を見せる場合には、ライス長官の訪朝が実現する可能性も考えられる」と話している。一部では、2月26日に平壌で開かれるニューヨーク・フィルハーモニックオーケストラの公演に合わせてライス長官が訪朝する可能性も指摘されている。

 ただ、北朝鮮が第2次核危機の発端となった濃縮ウラン計画(UEP)と関連し、ライス長官の訪朝にもかかわらず、既存の姿勢を固守する場合には、米国の交渉派がかぶる負担が大きいため、ライス長官の訪朝が実現するかは不透明な情勢だ。ライス長官の訪朝が実現し、米朝首脳部間の談判で核開発申告問題の妥結とテロ支援国指定解除日程などについて合意を引き出した場合には、北朝鮮の核問題は急進展するとともに、米朝関係正常化に向けた本格的な外交的措置が具体化するものと予想される。

 しかし、消息筋らはライス長官の訪朝で具体的な成果がない場合には、米国内の対北朝鮮強硬派からの攻撃に直面することになり、これは6カ国協議全般に対し否定的な結果を招く恐れもあることから、米国務省のソン・キム朝鮮部長の訪朝を前後しても北朝鮮が従来の姿勢を変えない場合には、ライス長官の訪朝は当面実現が困難だとの見方を示している。

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