韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁は31日、来年の金利政策は物価安定に主眼を置きつつも景気と金融市場の状況などを総合的に考慮して柔軟に運営する方針だと明らかにした。新年のあいさつを通じて示したもので、中期的観点から物価上昇圧力を反映する変数として流動性指標の動きにも継続して留意していくと説明した。
 来年の韓国経済は今年と同様の成長傾向を見せる見通しだが、原油価格上昇と国際金融市場不安の可能性などで景気の流れに不確実性が高い状況だと分析した。物価は原油価格の高止まりが続き、これまでの景気上昇に伴う需要圧力が時差を置いて影響を及ぼしながら、目標範囲の中心線を上回る上昇を見せると予想した。韓国銀行が示している中期物価安定目標は3.0±0.5%だ。経常収支は輸入増加が拡大し、サービス収支赤字も増えることで小幅ながら赤字に転落すると予想した。

 李総裁はこうした点を総合すると、新年の韓国経済は景気下降リスクが大きい状況で物価上昇傾向の拡大に対処すべき課題を抱いていると診断した。こうした来年の経済見通しと金利政策方向は、来年も物価上昇圧力に対処し1~2回のコール金利誘導目標引き上げもあり得るが、景気を反映し慎重に推進することを示唆したものと解釈される。

 李総裁はまた、韓国経済は長期間にわたる企業投資不振で成長潜在力と雇用創出力が低下している構造的問題点にも直面していると指摘し、企業投資環境が画期的に改善されるよう政策的力量を集中する必要があると強調した。


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