米国を代表するオーケストラ、ニューヨークフィルハーモニックが11日、ニューヨークで記者会見を開き、来年2月28日に北朝鮮の平壌で公演すると正式に発表した。北朝鮮と韓国での公演日程を明らかにしながら、公演が新時代の幕開けに役立つことを望むとしている。
 記者会見にはニューヨークフィルのグンター会長やメータ代表、北朝鮮の朴吉淵(パク・キルヨン)国連大使が出席した。当初、記者会見に出席するといわれていたヒル米国務次官補は、別の日程のため出席できなかった。

 平壌訪問は25日から27日までで、東平壌大劇場で本公演を1回行う。また、公開リハーサルと音楽愛好家を団員が指導する音楽教室も行う予定だ。公演では米国と北朝鮮の国歌、ガーシュインの「パリのアメリカ人」、ドボルザーク交響曲第9番「新世界」などが演奏される。28日にはソウルでも公演する予定で、ベートーベンの交響曲第5番などが予定されている。一行は中国・北京から平壌に入り、黄海ルートでソウルを訪問する予定で、アシアナ航空がチャーター機を準備する。

 朴大使は「ニューヨークフィルの平壌公演を全的に歓迎する」と述べ、公演が両国の音楽家や国民の友好と理解を深め、究極的には両国関係の改善に役立つことを希望するとした。しかし、金正日(キム・ジョンイル)総書記がニューヨークフィルの招請を決定したのか、公演を観覧するかを尋ねられると、「答える位置にいない」として具体的な言及を避けた。文化省の招請で公演が実現したことは明らかにした。

 メータ代表は、平壌公演で米朝それぞれの国歌を演奏する予定だとし、「人々をひとつに結びつける音楽の力を示すことになるだろう」と述べた。南北での同時公演が新たな時代の幕開けを知らせることに役立つことを心から願うとしながら、朝鮮半島での公演の意味を強調している。公演実現の経緯については、8月に北朝鮮政府から公演の招請があり、米国務省とコリアソサエティの支援で綿密な調査を行った結果、決定したものと説明した。韓国公演の実現にも喜びを示しており、ニューヨークフィルの韓国人団員らが初公演を歓迎していると話した。また、公演を通じ北朝鮮の人権問題も改善されることを希望するとした。


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