軍事境界線を前に手を振る盧武鉉大統領夫妻(青瓦台写真記者団撮影)=2日、坡州(聯合)
軍事境界線を前に手を振る盧武鉉大統領夫妻(青瓦台写真記者団撮影)=2日、坡州(聯合)
南北首脳会談のため平壌に向け出発した盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は2日午前、徒歩で軍事境界線を通過し、北朝鮮側管轄地域に入った。
 同日午前7時55分ごろに専用車で青瓦台(大統領府)を出発した盧大統領は、約1時間で軍事境界線手前30メートル地点に到着し車を降りた。ここで簡単に感想を述べた盧大統領は、権良淑(クォン・ヤンスク)夫人とともに午前9時5分ごろ軍事境界線を越えた。韓国の国家元首が徒歩で軍事境界線を越えて北朝鮮入りしたのは初めてで、この歴史的な場面はテレビを通じて生中継されたほか、CNNなど外信も緊急ニュースで報じている。

 盧大統領は軍事境界線を越える直前に「平和のメッセージ」を通じ、「この歩みが禁断の壁を崩し、民族の苦痛を解消し、苦痛を超えて平和と繁栄の道に進む契機になるよう努力したい」と述べた。また、「目に見えるものはなにもないが、この線が過去半世紀にわたりわが民族を分けている障壁だ。この障壁のためにわが国民、わが民族は非常に多くの苦痛を受けた」と指摘した。 盧大統領は軍事境界線通過直後、金正日(キム・ジョンイル)総書記の側近である崔承哲(チェ・スンチョル)統一戦線部副部長、崔竜海(チェ・リョンヘ)黄海北道党責任秘書らの出迎えを受けた。また北朝鮮の女性から花束を受け取り、北朝鮮側関係者らとの記念撮影を行ったのち、平壌へ向かった。

 盧大統領が冷戦の産物である軍事境界線を徒歩で通過したことは、世界で唯一残された分断国であり、最後の冷戦地帯となっている朝鮮半島に平和の必要性を全世界に知らしめる効果を内包したものと言える。


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