北朝鮮は先月の水害発生以来、感染症予防に総力を上げているが、医薬品の不足と医療施設の破損で苦境にあると伝えられた。朝鮮赤十字会のキム・ウンチョル副書記長が、21日付の在日本朝鮮人総連合会機関紙「朝鮮新報」とのインタビューで明らかにした。被害地域での感染症まん延に懸念を示すとともに、上下水道設備の破損などで汚染された水が原因となり下痢や皮膚病などが発生する可能性もあるほか、寒くなってくれば風邪の流行も予想されると述べている。
 また、こうした問題に対処すべき保健機関も被害を受けており、562の病院が破損、2100の診療所で損失が発生しているという。倉庫が浸水し薬品が使用できなくなったり、患者の診療記録が水や泥で汚れ判読できなくなっているなど、現地の様子も伝えている。現在、下痢を訴える患者が多く、国際赤十字社・赤新月社連盟(IFRC)から支援を受けた薬品を輸送し緊急対応活動を進めていると紹介した。

 キム副書記によると、IFRCは6~17日まで、1組当たり2000人が3か月間使用できる量の医薬品を積載した緊急救護物資(3万ユーロ相当)55組と、2000世帯分の生活道具、500枚のビニールテントなど、これまでに計120万ユーロ相当の物資を支援している。

 IFRCの緊急協力期間は約3か月間となっている。期限までに終えることができなければ6か月に延長することも可能だが、北朝鮮としては年末までに終える方針だという。残る期間内で被害地域に医薬品を供給し、医療器具と設備を郡・里の病院に補充した後、地方倉庫に緊急救護物資を備蓄する計画だ。


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