オーストリア・ウィーンで17日に開幕した第51回国際原子力機関(IAEA)総会に出席した金雨植(キム・ウシク)副首相(科学技術部長官を兼任)は、韓国原子力安全技術院が運営する原子力安全学校を国際教育機関に発展させ、グローバルな原子力安全人材を養成していく考えを示した。基調演説を通じ述べたもので、原子力が人類の暮らしの質向上に寄与できるよう、韓国が保有する放射線融合技術をIAEA加盟国と共有することを提案したほか、IAEAが核融合の安全基準技術標準の開発など、国際熱核融合実験炉(ITER)開発を直接・間接的に支援することを期待すると述べた。
 また金副首相は、韓国は2004年に「原子力の平和利用にかかわる4原則」を発表して以来、原子力規制体制の強化に向け法令改正、組織整備など国レベルでの措置履行を続けていると紹介した。韓国は核物質管理システムを強化し、少量のウランでも徹底して管理していくと述べ、原子力の平和利用と国際核拡散防止システムの構築とその履行に積極的に賛同すると強調した。

 金副首相はこの総会に先立ち、エルバラダイIAEA事務局長と会談を行っている。その席で金副首相は、韓国は包括的保障措置協定や追加議定書による保障措置を誠実に履行しており、統合保障措置履行への準備は整っているとアピールした。北朝鮮核問題については、平和的解決における事務局長の関心と支援を求めるとともに、技術的分野で韓国が寄与することは可能だと述べた。これに対しエルバラダイ事務局長は、韓国の保障措置履行状況を評価し、統合保障措置の適用を受けるために必要な条件を備えているという「結論」が導き出されるのも時間の問題だと答えた。

 このほか、総会期間中に開かれる韓中首席代表昼食会では孫勤・国家原子能機構主任と顔を合わせ、中国が計画している原発建設事業に韓国企業が参入できるよう期待すると述べた。孫主任も韓国の積極的な参入を求めたほか、北京五輪を控え来年実施される予定の放射線非常対応訓練に、韓国の経験を共有したいとの考えを示した。


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