緑十字、日本バイオ企業と抗がん細胞治療剤共同開発

製薬会社の緑十字が日本のタカラバイオと提携し、抗がん細胞治療剤の共同開発に着手する。両社は10日、タカラバイオが開発したTリンパ球培養法によるがん免疫療法を緑十字が韓国で独占的に用いることを許可するライセンス契約を締結した。

　Tリンパ球を利用した抗がん細胞治療法は、がん患者の血液を採血しTリンパ球を培養した後、再度患者の体内に戻すという方法だが、体外でTリンパ球が十分増幅されなかったり、体内での生存期間が短いことが問題点として上がっていた。

　これに対し、タカラバイオの技術はTリンパ球を効率良く培養できる上、培養された細胞内には長期間生存可能な未分化Tリンパ球「ナイーブT細胞」が多く含まれているという。ナイーブT細胞はがん細胞を特異的に破壊する能力を備えた細胞傷害性Tリンパ球（CTL）に分化し、腫瘍（しゅよう）に対する攻撃性を持続することから、緑十字は従来のTリンパ球細胞治療法に比べ効果が高いと評価している。

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