昨年、国内製造企業のキャッシュフローは改善されたものの、設備投資は鈍化したことが分かった。
 韓国銀行が総資産70億ウォン以上の製造企業5494社を対象に、昨年のキャッシュフローを調べたところ、営業活動による現金収入は1社当たり平均117億7000万だった。2005年の108億6000万ドルに比べ8.4%増加した。

 韓国銀行関係者は、為替相場の下落や原油価格の上昇で経営環境が悪化したため、当期純利益が減少したとした。しかし、減価償却など現金流出が伴わない費用や前受金などが増えたため、現金収入が増加したと分析した。

 投資活動による現金支出は、1社当たり平均117億2000万ウォンで、前年の98億7000万ウォンから18.8%増えた。これにより、1社当たりの平均現金保有額は65億2000万ウォンとなり、前年の62億3000万ウォンより2億9000万ウォン増加した。

 ただ1社当たりの現金増加規模は、前年の11億4000万ウォンと比較し大幅に減少した。投資活動に向けた現金支出が、営業活動による現金収入を大幅に上回ったためとみられる。

 昨年の製造企業の投資活動は、保守的な投資に集中している。設備投資などの有形資産に対する純支出規模は、1社当たり平均88億9000万ウォンで、前年の5億4000万ウォンに比べ6.4%増にとどまった。4年連続で増加傾向が続いているものの、増加率は前年の7.2%より小さい。一方、長期投資証券などの投資資産に対する支出は22億ウォンで、前年の18億5000万ウォンに比べ18.9%増加した。

 韓国銀行関係者は、製造企業が工場建設など設備増設に注力するよりは、リスクを減らすため同種企業の株式を取得するなど保守的な投資方法をとっていると分析した。海外投資が活性化しているのも原因の一つだという。

 製造企業は、短期借り入れや金融費用の支払い能力と投資安定性もやや改善した。

 一方、資金繰りに関する大企業と中小企業の二極化も浮き彫りになった。大企業の場合、営業収入は1097億9000万ウォンで、投資支出の957億5000万ウォンを上回った。しかし、中小企業は営業収益が18億7000万ウォンで投資資金の32億4000万ウォンを下回った。これにより、多くの中小企業が増資や借り入れなどの財務活動を通じ資金を調達していると分析された。


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