真実・和解のための過去史整理委員会は11日、1987年に起きた大韓航空機858便爆破事件についての調査を開始したと明らかにした。
 委員会は、同事件の容疑者として逮捕、死刑判決を受け後に特赦が認められた金賢姫(キム・ヒョンヒ)元死刑囚と、当時の国家安全企画部(現国家情報院)幹部らの調査が行われておらず、多くの疑惑が提起されているとし、昨年11月に被害者の遺族ら73人から真相究明の要請があったことから調査に着手したと説明した。

 この事件について政府は当時、金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党書記(当時)の指示によりソウルオリンピックを妨害するために引き起こされたものとし、国家情報院は2006年にこの事件が特定候補を大統領に当選させるために利用されていたと発表している。

 委員会は、▼安全企画部の事前認識と介入の有無▼858便の爆破・墜落・失踪の有無▼大統領選と関連した工作の実体▼行方不明者の遺族が公安機関の監視を受けるなど人権侵害の有無▼金賢姫元死刑囚が北朝鮮の工作員であったかどうかと平壌出発後の足取り――などについて調査する計画だ。

 一方、委員会は1974年8月15日の光復節祝賀行事で、在日韓国人の文世光(ムン・セグァン)が、朴正熙(パク・チョンヒ)大統領夫人の陸英修(ユク・ヨンス)さんを射殺した事件について、文世光が警備員によるチェックなしで会場に入った経緯、着弾点と弾頭の数などについて、調査が必要だと明らかにした。


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