協定文に署名する金鉉宗通商交渉本部長とシュワブ米通商代表部代表=30日、ワシントン(聯合)
協定文に署名する金鉉宗通商交渉本部長とシュワブ米通商代表部代表=30日、ワシントン(聯合)
韓米は30日、韓米自由貿易協定(FTA)協定文に正式に調印した。金鉉宗(キム・ヒョンジョン)通商交渉本部長と米通商代表部(USTR)のシュワブ代表はワシントンで現地時間同日午前に調印式を行い、昨年2月から続けてきた両国政府の交渉を締めくくった。これを受け、韓米はFTA発効に向け両国議会で批准同意を得るための手続きに着手することになる。

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しかし、米議会多数党の民主党下院指導部が29日、締結された協定文不支持の立場を示すなど、両国の政界からは韓米FTA締結による反対意見が上がっており、最終的な議会の批准同意には難航が予想される。また韓国は年末に、米国は来年11月に大統領選挙を控えており、批准同意までの過程が重大な政治日程と重なっている。この問題ををめぐり政界で賛否両論が飛び交うだけでなく、批准同意が相当遅れる可能性もある。

 グティエレス米商務長官は調印式で、「韓米FTAは米国がここ15年間で締結した貿易協定の中で最も商業的に意味のある協定」と評価し、米政府は議会ができるだけ早く韓米FTAによる米国の利益を確信できるよう協力すると述べた。シュワブ代表は、韓米FTAは米議会が大統領に付与した貿易促進期限(TPA)満了前に締結された最後のFTAだとしながら「きょうは世界貿易にとっても偉大な日」と評価した。

 金本部長も、韓米FTAは太平洋を挟んだ韓米に同等の利益をもたらすとしながら、韓国製商品の米市場へのアプローチを拡大すると意欲を示した。

 韓米FTAが両国議会の批准同意を経て正式に発効される場合、巨大な米市場でのシェアが一層拡大すると予想され、消費者はより低価格で米国製商品を購入できるようになるなど、市場開放時代の新たな幕を開くものと期待される。その一方で、市場の開放により一部農業分野への影響は避けられないほか、医療や教育などサービス市場では十分な議論が行われておらず、非関税障壁や原産地規定なども成果が不十分だとの指摘も上がっている。


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