抗がん剤の耐性を減らす手がかりが国内研究チームにより確認された。慶熙大学医学部分子生物学教室のキム・ソンス、チェ・ウォンジェ教授チームは30日、「サイクロフィリンA」というタンパク質を抑制することで、「シスプラチン」という抗がん剤に対する耐性が減り、がん治療効果を高められる事実を細胞実験を通じ究明したと明らかにした。

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 サイクロフィリンAは、サイクロスポリンAという免疫抑制剤と結合し、免疫を抑制するタンパク質。研究チームは、このサイクロフィリンAががん細胞の成長に大きな役割を果たすだけでなく、治療のために投与する抗がん剤の耐性発生にも関与し、がん治療を困難にしていることを確認した。サイクロフィリンAの量を減らすか活動性を落とせば、がん細胞の成長を抑制することができるという。ただ、この研究結果は細胞実験で得られたもので動物実験に入る前の初期段階であることから、研究チームは人体に適用する臨床実験を行うためにはさらに研究を重ねる必要があるとしている。

 今回の研究結果は、米国のがん専門誌「キャンサー・リサーチ」最新号に掲載された。

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