韓国開発研究院(KDI)は7日に発刊した経済動向報告書を通じ、韓国経済の景気低迷状態が続く中、世界金融市場の不安が国内金融市場に波及していると診断した。
 報告書によると、2月に全般的に安定を維持した国内金融市場は、2月末の中国証券市場急落で海外証券市場が弱含み傾向となり投資心理が冷え込んだ上、3月に入っても株価下落、ウォン高などの影響を受けている。

 国内の金融市場に影響を与える国際金融市場の不安定要因には、世界経済の長期にわたる為替・経常収支の不均衡、日本の低金利を受けた円キャリートレードの拡大など、過剰流動性に対する懸念が一部作用しているとした。また、ユーロ経済が好況を維持しているのに対し、米国経済に対する懸念が再浮上し、国際金融市場の不確実性も若干拡大しているという。

 輸出環境についても楽観視できない状態だ。報告書は、2月には輸出が堅実な増加を維持したものの、今後の景気動向を占う経済協力開発機構(OECD)景気先行指数の増加が次第に鈍化しており、平均16%台を記録していた1~2月の増加率を維持できない可能性があると述べた。

 国内販売については、消費が安定性を維持し投資も拡大しているとする一方、地方を中心に未分譲住宅が急速に増加し、1月の国内建設受注増加率が民間建築を中心に前月から大きく落ち込み、建設投資の持続的な拡張は難しいとした。


Copyright 2007(C)YONHAPNEWS. All rights reserved.
Copyright 2006(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0