汚職や公共腐敗防止に向けた活動を行う国際的な非政府組織(NGO)のトランスペアレンシー・インターナショナル(TI)は25日、韓国の公共部門は、透明性は改善されものの責任性と清廉性はいまだ低い水準にあると発表した。

 今年の韓国の腐敗防止システム実態報告書を通じ述べたもの。責任性については、公共機関業務関連の法律が該当機関の業務責任所在と報告システムについて具体的に言及していないため、内外の監査が形式的な水準にとどまっているとしている。清廉性についても、機関と公務員の清廉性の維持や監督に関する事項が該当機関の内部情報に制限されているため国民による監視が保障されておらず、国民はどの程度清廉性が保たれているのか把握できないと指摘した。

 また、公務員犯罪の起訴率が2000年の52%から2002年には41%、2004年には38%と年々低くなっているほか、不正行為に関与した高位公職者が無罪となった確率は1993~2004年基準で7.72%と、一般刑事犯の無罪率0.79%に比べ極端に高いことを指摘、厳格な法執行による腐敗摘発が未熟だと強調した。

 しかし、役場の窓口業務のオンラインシステムや電子調達など、電子政府の具現に実質的な向上がみられ、公共機関がホームページを通じ業務を公開し国民の参加を促すなど、透明性では進展があったと評価した。

 報告書は、腐敗防止システムの向上に向け、▼国家清廉委員会の地位強化▼高位公職者腐敗専門の特別調査機関の導入▼国連腐敗防止条約(UNCAC)の批准▼法曹界の天下り慣行の打破▼企業の内部告発者保護体系構築▼国連グローバル・コンパクトへの参加▼市民オンブズマンの活性化――などを提案している。


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