駐米韓国大使館もこうした政府の計画を確認、中核関係者は「パトリオット迎撃ミサイルの購入計画は国防中期計画に基づくもの」と説明した。費用削減のためパトリオット発射台はドイツの余剰装備を購入、ミサイルとミサイルシステムの維持や教育のための付随装備はレイセオンから購入する。国防部はドイツからの発射台購入に向け、すでに来年の予算案に約100億ウォンを計上、国会の審議を待っている状態だ。そこにレイセオンからのミサイルシステム関連装備購入を決定したことで、通常国会予算審議では関連予算の大幅な増額が予想される。
国会国防委員会所属のある議員は、このミサイルシステムが1大隊規模のものと承知していると述べ、2008年ごろ初めて実践配置される予定だと伝えた。パトリオットミサイルが来年導入されれば、現在空軍が運用しているナイキミサイルの対空防御任務を引継ぎ、航空機だけでなく北朝鮮のミサイル攻撃時にこれを迎撃することになる。韓国軍の防御能力を画期的に伸ばすものと期待される。
当初国防部は、2002年から老朽化したナイキミサイルに替わり防御能力を拡大する次期誘導兵器事業(SAM-X)を進めていたが、費用負担問題から予算審議過程で先延ばしされてきた。今回政府がパトリオットミサイル導入を急いでいるのは、北朝鮮のミサイル発射や米国からの戦時作戦統制権の移譲に伴う自主国防力の確保に深く関連しているものと思われる。レイセオンのミサイル販売は最終的に米議会の承認をもって確定されるが、韓米同盟などを考慮すれば大きな問題はなさそうだ。
パトリオットミサイルはレイセオンが1980年代末に開発した地対空ミサイル。湾岸戦争でイラクのスカッドミサイルを迎撃したことで名を知られるようになった。最大速度マッハ6.0、巡航速度マッハ3.0~3.5、射程距離は70~80キロメートル。地上から24キロメートルの地点まで上昇し、目標物を迎撃することができる。パトリオット1大隊は3基の砲台で構成され、砲台1基は8つの発射台(ミサイル4発を装着)と射撃統制所からなる。
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