10月1日で復元から1年を迎える清渓川。写真は2月に清渓川に飛来したカモの姿=2006年(聯合)
10月1日で復元から1年を迎える清渓川。写真は2月に清渓川に飛来したカモの姿=2006年(聯合)
ソウル中心地に清渓川が復元されてから1年、鳥類や魚類が戻り始め川沿いにはさまざまな植物が育つなど、生態系が復活している。また、川を吹く風が林立するビルからの熱気を冷まし、自動車が吐き出す煤煙(ばいえん)やアスファルトの埃を吹き飛ばす役割も果たしている。

 ソウル市の大気汚染度調査によると、復元後に一帯の粒子状物質濃度は最高27%、二酸化窒素濃度は最高20%、それぞれ減少した。清渓川復元前の2001年9月から2002年8月までと、復元後の昨年9月から今年8月まで、清渓川1か所と東大門運動場など道路沿いの測定所6か所、都市大気汚染測定所27か所で測定、比較したもの。粒子状物質の濃度は1立方当たり平均86ミクロングラムから63ミクロングラムに、二酸化窒素は0.054ppmから0.043ppmに減少した。市の担当者は、高架道路の撤去で交通量が30%減り自動車の排出ガスが減少し、風の通り道が大気汚染物質を吹き飛ばしてるためだと説明した。

 また、ソウル市政開発研究院が2003年3月から今年3月まで12回にわたり、清渓川周辺の気温分布を測定したところ、復元後の清渓4街の気温が復元前に比べ最高23%下がったことが分かった。風速は7%速い。ソウル市が2000~2004年と、2006年6~8月の清渓4街の温度を比較した結果でも、25.8%から25.1%に、0.7度低くなっている。市では気温低下の要因として、清渓川の流れと周辺交通量の減少のほか、川沿いに緑が増えたこと、風の通り道ができたことなどを挙げた。

 一方、生態資源を観察すると、清渓川上流には一級水系に生息するコイ科の淡水魚が生息する。下流ではこの春、ソウル市内から消えていたツバメが、5月には中流の草地でカルガモの巣と卵が初めて発見された。ソウル市設公団が8~9月に清渓川の生態調査した結果では、梅雨入り前と比べ新たに魚類7種、鳥類4種、護岸植物10種余りが確認された。

 ソウル環境連合のイ・チョルジェ局長は「清渓川の復元で都心の生態系がある程度回復したが、まだ十分ではない」とし、魚類の餌となる昆虫が住める空間を拡充し、川の速い流れを調節して生物が安定して生息できるようにすべきと助言した。

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