北東アジア多者安保協力体制の構築、盧大統領が提唱

盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領は10日、フィンランド・ヘルシンキで開幕したアジア欧州会議（ASEM）第6回首脳会議に出席し、欧州の統合や信頼作りの経験を北東アジアに生かす「北東アジア多者安保協力体制」の構想を示した。

　盧大統領は北東アジア情勢について、朝鮮半島分断のような冷戦時代の残存、テロや大量破壊兵器、環境汚染など新たな安保脅威の台頭、域内勢力関係の変化が招く不確実性などを指摘したうえで、欧州統合の基礎を作り上げた欧州安保協力機構の成功事例が北東アジアの多国間安保協力に向けた貴重なモデルになると述べた。北東アジアで最も必要なことは、各国の理解を土台に長期的なビジョンを提示する政治的リーダーシップと実践意志だと強調した。多国間の安保協力が進展すれば、政治、経済、軍事などの幅広い分野での協力問題も包括的に話し合われるとの見方を示した。

　盧大統領はASEM創設10周年を記念する式典の演説では、この10年の成果を評価するとともに、地域や国家、階層間の二極化問題の解決を目指し、ASEMとしてのより積極的な努力を訴えた。

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