ムハマド・ユヌスさん=6日、ソウル(聯合)
ムハマド・ユヌスさん=6日、ソウル(聯合)
貧困撲滅を目指した活動に取り組んでいるバングラデシュのムハマド・ユヌスさんが、第8回ソウル平和賞の受賞者に選ばれた。

 ソウル平和賞文化財団は6日、ソウル・韓国プレスセンターで記者会見を開き、少額無担保融資(マイクロ・クレジット)事業を創案し、貧困層の自立基盤を整えるため画期的に貢献したユヌスさんを受賞者として選んだと発表した。

 審査委員長を務めたイ・チョルスン理事長は「貧困撲滅が平和に及ぼす大きな影響を考慮し、貧困打破の新たなモデルを提示して全世界に広げ、多くの貧困層に自活の道を切り開いたユヌス氏の功績を高く評価し、受賞者に決定した」と話している。授賞式は来月19日にソウルで開かれる予定で、ユヌスさんには賞状や賞牌、20万ドルの賞金が贈られる。

 1940年にバングラデシュ南部のチッタゴンで生まれたユヌスさんは、チッタゴン大学卒業後、米バンダービルト大学で経済博士号を取得。チッタゴン大学の経済学科教授に就いたが経済学理論だけでは貧困撲滅には限界があると感じ、貧困撲滅に向け直接運動を開始した。1973年にバングラデシュの貧困層を対象にマイクロ・クレジット事業を開始、1976年には同制度を拡大した「グラミン銀行」を創設した。これまでに約600万人の貧困層に融資した。

 マイクロ・クレジット事業は現在、韓国やアフガニスタン、カメルーンなど世界37カ国、9200万人を対象に運営されており、国連は2005年を「マイクロ・クレジットの年」と位置づけている。

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