大韓民国憲政史上初の女性首相となった韓明淑(ハン・ミョンスク)首相は、20日に行われた就任式で「掛け声倒れに終わる行政や机上の案ではなく、現場に出て国民が直面する困難を実際に体験しよう」と呼びかけ、国民に密着した国政を目指す姿勢を示した。
 韓首相は、自分や所属する官庁の利益を優先することにとらわれると国民の平安と幸福にはそっぽを向くことになるとして、縄張り意識の打開を訴えた。また、「国民所得2万ドル時代に備えセーフティネットを構築し、雇用創出に向け経済の活性化をリードすると共に、社会不安や二極化問題の解決に向けもっと具体的な政策が必要だ」と述べた。教育問題や少子高齢化社会に備えた対策、不動産安定対策、国民年金の改革は焦眉の急で、労使関係の先進化と韓米自由貿易協定(FTA)交渉など難題も山積していると指摘した。

 ただ、当面の諸問題を解決する力とエネルギーはひたすら国民の中にあり、国民の無限のエネルギーと底力、潜在力を生かさなければならないと強調した。そのために、「与野党、進歩・保守を問わず暖かい手を差し伸べたい。深まった溝を埋め、傷を癒し、背を向けた人同士が手を携えるように努める」と抱負を述べた。

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