昨年行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、21カ国・地域の首脳が出席した夕食会の乾杯に使われたことで名を知られた伝統酒「千年約束」が、本格的に海外に輸出される。
 千年約束は14日、「千年約束」375ミリリットル瓶20本入りの5千箱を、24日に米国に向け初輸出すると明らかにした。同社は米国の酒類専門流通会社と5年間1550万ドルの輸出契約を結び、毎月相当量を輸出していくという。日本ではメルシャン、ファミリーネットワークシステムズと6月から販売を開始することで合意しており、遅くとも5月初めまでに契約を結ぶ予定。中国市場には、青島に拠点を構え他地域に流通を広げていく考え。台湾、香港、シンガポールなど東南アジア地域の企業との輸出商談も具体的に進めているほか、カナダやスペイン、アルゼンチンからも注文があるという。

 「千年約束」はAPECの夕食会で乾杯に使われて以来、外国からの輸入オファーが相次いでいたが、生産能力が追いつかず輸出が不可能だった。このほど月産240万瓶体制を備えた工場を稼動し、本格輸出に着手した。キム・ソンヨル代表は、「ことしは全生産量の10%に当たる40億ウォン余りを輸出する予定」と明らかにした。また国内でも消費が急増しており、輸出の本格化に伴い、来年からは生産施設を月産350万瓶にまで拡大する案を検討している。

 世界で初めて麹や酵母の代わりにメシマコブの菌糸体でコメを発酵させ醸造する「千年約束」は、キノコ特有の香と柔らかな味わいが評価されている。最近ではソウルで行われた各国五輪委員会連合(ANOC)の総会でも乾杯に使われた。

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