早ければ来年初めにも国内で初めての「抗がん免疫細胞治療剤」が市販される見通しだ。
 細胞治療専門のバイオ企業イノセルは28日、患者の体内にある免疫細胞を利用し疾病を治療できる「イミューンセル-LC」について、食品医薬品安全庁への品目許可申請を完了したと明らかにした。「イミューンセル-LC」は、患者からリンパ球を抽し体外で特殊な細胞培養過程を経た上で、がん細胞だけを選別して殺す免疫細胞を増やしたり機能を強化してから体内に注入することで免疫システムを増強させる治療剤。国内では免疫細胞治療剤が食品医薬品安全庁に品目許可申請されたのはこれが初めて。

 「イミューンセル-LC」は急性白血病を除くほとんどの固形がんに効果があるとされるが、イノセルはまず、肝細胞がん患者の手術後に微量に残ったがん細胞の除去や再発防止に限定し許可申請をしたと説明している。

 「イミューンセル-LC」は、前臨床試験で60%のがん細胞除去効果と47%の抗がん効果があった。関係者は「抗がん免疫細胞治療剤の前臨床結果で、20%を超える効果を見せたのはこの治療剤が初めて。今後、脳しゅよう、胃がん、肺がん、すい臓がんなどにも適用範囲を広げていく計画」と話している。


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